歯の磨き方については、学校での「歯磨き教室」や、大人になってからの歯科医院での歯科衛生士によるブラッシング指導などで、教えてもらった記憶がどなたにもあると思います。
ただ、朝、出かける前にバタバタと慌ただしく磨いたり、夜、お酒を飲んで帰って面倒くさくなっていい加減に磨いたり・・・と教えてもらったことがなかなか生かされていないのが実情です。
せっかく、ホワイトニングをして白い歯を手に入れたのに、正しいブラッシングをしていなかったら、すぐ薄汚れてきます。
ここでは、正しいブラッシングについてご説明します。
歯ブラシを選ぶポイント
ヘッドの大きさ
上の前歯2本ぐらいの幅が最適です。ただ、奥歯をきちんと磨きたい場合は、もう少し小さめのコンパクトサイズを選びましょう。
毛の硬さ
歯ぐきが健康な場合 :ふつう
歯ぐきに問題がある場合:やわらかめ
交換するタイミング
毛先がすごく広がっているのをいつまでも使っている方がいます。ヘッドの方から見て、ヘッドから毛がはみ出すようになったら替え時です。1ヶ月をめどに交換しましょう。
今では、電動歯ブラシもどんどん進化して、きれいに汚れを除去できるさまざまなものが出ています。検討されてはいかがでしょう?
正しいブラッシング方法
間違った方法で磨くと、かえって歯や歯ぐきにダメージを与えます。正しく磨くポイントをご説明します。
どのぐらいの時間、磨けばいいか?
3分が目安です。1本1本丁寧に磨くと、実際、それぐらいかそれ以上かかります。
ゆっくり丁寧に!
ガーっと、一気呵成に力いっぱい磨く人がいます。汚れがよく取れるように思われるかもしれませんが、歯と歯の間、奥歯、裏側などに磨き残しが見られます。ていねいに1本1本磨きましょう。
見えないところもていねいに!
前歯はよく見えるし、人目も気になるから丁寧に磨きます。奥歯は、自分自身でも見えにくいのでついついいい加減になりがちです。虫歯の原因を作ります。ブラッシングは、歯と歯茎を磨くつもりで磨きましょう!
正しい歯ブラシを選びましょう!
ヘッドの大きさ、毛の硬さなどあなたにあった歯ブラシを選びましょう。どんな歯ブラシを選べばいいかよくわからないときなどは、歯科医院の歯科衛生士が相談に乗ってくれますよ。
正しく歯ブラシを使おう!
正しいブラッシング方法をご紹介します。この方法は、虫歯予防にも歯周病対策にも有効ですから、しっかりご自分のものにしてくださいね。
• 歯ブラシの持ち方と力の掛け具合
歯ブラシの柄を握るのではなく、鉛筆を持つように持ちます。力任せにゴシゴシせず、毛先が広がらないぐらいの力の掛け具合が◎です。
• 奥歯の噛み合わせ面
1本1本丁寧に、歯ブラシを小刻みに動かします。歯の横から歯ブラシを入れましょう。
• 歯の表面
歯ぐきが健康な方:歯に歯ブラシを直角に当てます
歯ぐきにダメージがある方:歯に歯ブラシを45度の角度で当てます。
• 奥歯の裏側
歯ブラシを歯に対して斜めに入れましょう。1本1本小刻みに動かして磨きます。利き手側は磨きにくく、磨き残しがちですので、チェックしながら磨くといいでしょう。
• 前歯の裏側
意外に見にくく、磨き残しがちです。歯ブラシを縦に入れ、先の角の部分で1本1本丁寧に磨きましょう。特に、歯石が付きやすい部位なので要注意です。
ブラッシングの際に気を付けたいポイント
ブラッシングの際に、つい、しがちなことで避けた方がいいことについてご説明します。
歯ブラシをぬらさず、乾いたままで!
歯磨き粉を付ける前に、歯ブラシをぬらす人が多いですが、ぬらさず、乾いたものに歯みがき粉を付けましょう。
水を付けると、歯みがき粉の発泡成分が泡立ち、口全体がさわやかになり、磨き残しがあっても磨いた気になってしまいます。
歯みがき粉はたくさんつけない!
歯みがき粉には、研磨剤が含まれています。付けすぎると、歯を傷つけます。小豆ぐらいの大きさが適量です。
歯磨き後、すすぎすぎない!
歯みがき粉の中には、歯を守るフッ素が含まれています。丹念に口をすすぎすぎると、フッ素を洗い流してしまい、効果が薄れます。お猪口半分ぐらいが適量です。
歯ブラシを長く使い続けない!
1ヶ月を目安に交換しましょう。長く使い続けると、毛の部分の弾力がなくなり、歯の汚れを除去する力が弱くなります。
さらに、長い間に、毛の間に残った汚れを栄養にして雑菌の巣になります。月初めに交換するなど、あらかじめ交換日を定例化するといいでしょう。
清潔で、弾力のある歯ブラシを使って、きれいに歯の汚れを除去しましょう!
まとめ
歯の正しい磨き方についてご説明しました。「歯の磨き方ぐらい、知ってるわ」「今さら、そんなこと教えてもらわなくても」などと思わず、これを機会に正しい方法で磨いてくださいね。
歯の磨き方を変えるだけで、歯の様子、歯ぐきの状態が劇的に良くなるはずです。頑張りましょう!
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